望洋の猫

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ネコの加速度からネコの生活を知る【論文読み】

引用

Yamazaki, A., et al. (2020). Utility of a novel activity monitor assessing physical activities and sleep quality in cats. Plos one, 15(7), e0236795.

Gruen, M. E., Griffith, E., Thomson, A., Simpson, W., & Lascelles, B. D. X. (2014). Detection of clinically relevant pain relief in cats with degenerative joint disease associated pain. Journal of veterinary internal medicine, 28(2), 346-350.

解説

ヒトではウェアラブルバイスが日常的に使われるようになってきています。例えば、Fitbitでは、歩数や、心拍、睡眠時のレム、ノンレム睡眠(これも心拍ですが)を知ることができます。ネコにもつけてみたら便利かと思いますが、心拍に関しては今のところ毛を剃る必要があるので、実用段階には至っていません。ですが、ネコの加速度(どの方向にどれくらい動いたか)は容易に計測することができ、最近はそれを応用した論文がいくつか発表されています。(ちなみに私はCATLOGを使っています。食べている、水を飲んでいる回数や時間帯がわかるので、老猫にはありがたいです)

さて、論文ですが、

①    Yamazaki et al. (2020) この論文では、ネコが寝ているときや休んでいるとき、ジャンプしているときの実際の動きと、加速度計が強く相関していることを示しました。

②    Gruen et al. (2014) 変性関節疾患にかかっているネコたちとそうでないネコたちの加速度を比較しています。両者には差がありましたが、ネコの加速度には、飼い主が仕事の日か休日かというような要因がのっていることもわかりました。

ちなみにこの論文の共通点は、図1がどれも、デバイスをつけたネコちゃんの大きな写真だということです。たぶん著者のネコちゃんなのでしょう。私も今書いている論文には、自分のネコをなんとか載せたいと思っています。

※①はオープンアクセス誌(閲覧が無料)なので、どなたも見ることが可能です。

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